高い関税をかける代わりに義務として輸入するコメ。1993年の関税および貿易に関する一般協定(GATT)ウルグアイ・ラウンド合意に基づき、最低限の輸入枠として年間77万トンが輸入されている。ウルグアイ・ラウンドでは輸入数量制限などを撤廃し、すべての貿易品目は関税さえ払えば自由に輸入できる関税化に移行することが焦点だったが、輸入実績がほとんどない場合、関税化に加えて最低限の輸入機会を提供するミニマムアクセスも導入するよう求められた。通常の輸入枠は国内消費量の3~5%で、日本はコメの関税化を6年間猶予される代わりにミニマムアクセス枠を4~8%に拡大して決着した。輸入米についてはカビ毒や基準値を超える残留農薬が発見されることがあるが、その場合には事故米として、工業用に使う条件で農林水産省が販売してきた。