保管中や輸送の過程で劣化し、食用に適さないと判断されたコメのことで、工業用糊や焼却して灰を建築資材に使うなどされる。1993年の関税および貿易に関する一般協定(GATT)のウルグアイ・ラウンド合意で高い関税をかける代わりに義務として輸入するコメ「ミニマムアクセス米」(年間2000トン程度)が決められたが、中にはカビ毒の発生や基準値を超える残留農薬が発見されることがあり、その場合には事故米として工業用に用途を限って売却される。工業用と食用のコメの価格差は10倍以上であり、2008年には複雑な流通段階を悪用し、マネーロンダリング(資金洗浄)ならぬコメロンダリングによって事故米を食用に不正転売するケースが相次いだ。