一貫管理され、品質や安全性、味などが確立され、銘柄化された豚肉のこと。松阪牛や飛騨牛、神戸牛その他、全国各地にブランドがある牛肉や、比内地鶏や名古屋コーチンなどが名高い鶏肉に比べると、どんぐりで育てるスペインのイベリコ豚や脂身の柔らかさが特徴の沖縄の島豚などが希少性から話題になる程度で、豚肉のブランドによる差別化はあまり進んでいなかった。しかし近年、世界各地の豚種を掛け合わせて、より高品質かつ安定供給が可能なブランド・ポーク開発への取り組みが進んでいる。たとえば住商フーズが開発した四元豚シルキーポークはチェスターホワイト、大ヨークシャーその他の世界各地原産の4種の豚の掛け合わせによってきれいな桜色、脂の甘み、サシの入った柔らかい肉質の霜降り豚肉を作り出した。ブランド化と言っても豚肉の場合、希少性と高価格が追求される牛肉と違って大衆的な普及が望ましいとされており、外食産業向けの販売のほか、スーパーマーケットなどを通じた全国規模での一般販売がめざされている。