三洋電機が7年越しで開発した自動製パン機(ホームベーカリー)で、高価な米粉でなくても、また小麦グルテンを入れなくても、家庭にある米粒からパンが作れるという画期的なもの。炊飯器のように米を水に浸けた後に粉砕し、ペースト状にしたものをパンに焼きあげる方式で、自転車で使われているクランク構造を使った低速回転のこね羽根を、高速回転のミル羽根と組み合わせることで、途中で羽根を付け替えなくても低速・高速回転が可能な仕組みになっているほか、微妙な温度調整機能など、細部に日本流の技術革新や工夫が生かされている。発売前から予約が殺到したため発売が延期されたり、2010年11月に発売後も生産が追い付かず販売停止になるなどの人気商品となっている。パナソニック傘下となり消滅が予定されているSANYOブランドとしては最後の大ヒット商品となったわけだが、日本以外に中国その他、米を主食とするアジア地域での展開も視野に入れられている。