軍事上または国の政策上必要な場合には特許権に制限を加え、技術情報を公開しない特許。欧米主要国では核兵器開発などにつながる安全保障技術に関する特許は、技術情報の公開に制限を加える措置がとられているが、日本では1948年に廃止されており、特許出願をした技術情報はすべて公開され、世界中からインターネットでアクセスも可能な、誰でも知りうる公知の技術となる。秘密特許の制度が廃止された後、議論されることもなく約70年が過ぎているが、特許出願された安全保障技術が他国の軍事技術開発に利用される可能性があり、安全保障技術の流出という観点から問題が投げかけられている。