特許権者または出願人が第三者に対し、ライセンスや譲渡などにより開放する意思のある特許。2015年1月、トヨタ自動車は燃料電池自動車の普及に向けた取り組みの一環で、単独で保有している世界で約5680件の燃料電池関連の特許の実施権を無償で提供すると発表した。開放特許を利用する者は膨大な開発費をかけずに安価に特許を利用できるなどのメリットがある一方で、特許を開放する者はライセンス収入や譲渡対価を受け取ることができる。特許庁はインターネット上で、企業、大学、研究機関などの開放特許を一括して検索できる「開放特許情報データベース」を公表している。「開放特許情報データベース」の利用は無料だが、開放特許を利用するには登録者と契約をする必要がある。