2007年1月12日、中国は高度850kmにある自国の人工衛星を、地上から発射したミサイルによって破壊する実験に成功した。アメリカと旧ソ連はすでに20年前に実施しており、中国の技術が追いついたことを意味するとともに、宇宙における軍拡競争の危険性を示すものである。1967年の宇宙条約は、大量破壊兵器を運ぶ物体の宇宙空間への配置を禁止しているだけで、対衛星兵器などは禁止していない。2007年2月に国連宇宙空間平和利用委員会の科学技術小委員会は、人工衛星の意図的破壊を禁止する指針に合意した。08年2月に、ロシアと中国は宇宙兵器禁止条約案を軍縮会議に提出した。これは、宇宙空間でのあらゆる兵器配備と宇宙空間上の物体に対する武力行使を禁止するものである。アメリカは交渉開始に反対している。