「小型武器の非合法取引に関する国連会議」が2001年7月に開催され、行動計画を採択した。冷戦後に世界で急増した地域紛争において、小型武器(小火器)が大量に使用され、毎年50万人が犠牲となっている。そこで、小型武器の非合法取引に関して、(1)小型武器非合法取引に対する追跡措置の実施、(2)実効的な輸出入承認制度の確立・維持、(3)小型武器問題の透明性の向上、が合意された。その履行を検討する国連会議が5年後の06年6月に開催されたが、具体的な合意はなされなかった。しかし12年8、9月に開催された国連小型武器行動計画の第2回履行検討会議では、成果文書がコンセンサスで採択された。そこでは、(1)国内法制度の一層の整備や履行を担当する職員の研修、(2)小型武器の輸出入や国内における流通の管理の強化を通じた非合法市場への流出防止、(3)各国が属する地域の特性を踏まえた地域協力や地域を超えた国家相互および国際機関との協力および支援、(4)国別報告書の一層の提出促進による情報の共有と交換、が今後取り組むべき優先課題とされた。