2010年11月に、北朝鮮を訪問したスタンフォード大学のヘッカー教授により、寧辺(ニョンビョン)の新しいウラン濃縮施設の存在が明らかになった。北朝鮮側は2000台の遠心分離機が稼働中であり、それらは原発のための低濃縮ウランを製造するものであると述べている。しかし濃縮作業を継続することで兵器用の高濃縮ウランを製造することは可能であり、1年間で核兵器2個分の高濃縮ウランが製造できると考えられている。これまでの北朝鮮の核兵器開発はプルトニウムが中心であり、2回の核実験もプルトニウムによるものであった。今回新たに濃縮ウランによる核兵器の製造の可能性が確認されたことにより、北朝鮮の核兵器の開発が予想以上に進んでいること、今後ともさらに拡大していくことが明らかになった。