非拘束的国際合意または純粋な政治的約束ともいわれる。条約の形式を備えない国際合意で、条約の定義の中の「国際法によって規律される」との部分が該当しないため、条約とは区別される。日米間の1917年の石井・ランシング協定など、伝統的な二国間の紳士協定は国家でなく、締結者個人を拘束すると説明された。また多数国間の合意でも、欧州安保協力会議(CSCE、現OSCE)で締結された75年のヘルシンキ最終議定書は、条約として国連に登録されなかった。近年この種の合意の増加の背景には、サミット宣言など合意文書の政治的な宣伝効果や、条約として締結・改正する時間的余裕のないことが挙げられる。主要な国連総会宣言決議や国際機関が採択した行動綱領などとともに、法的拘束力に欠けるソフト・ローに分類される。日朝間の2002年ピョンヤン宣言も、重要な二国間条約の締結は黙示の承認と見なされるため、非法律的合意と考えられる。