国家間の利益や見解の対立は国際紛争を生じ、平和的または強制的手段によって解決される。強制的手段としては武力行使を伴う戦争や復仇が19世紀まで認められたが、20世紀に入り徐々に違法化され、国連憲章では国連の目的と両立しない武力行使は禁じられている。同時に平和的解決が加盟国の義務とされ、具体的には交渉や第三者を交えた外交的処理手続き（審査・仲介・調停）、裁判などが憲章に列挙される。国連憲章あるいは一般国際法上は平和的解決が義務付けられているが、手段・手続きを選択する自由は当事者に残されているのが特徴で、選択された方法が失敗したら別の解決手段が追求されねばならない。ただし裁判条約や条約中の紛争付託条項など特別の合意がある場合は、特定の解決手段が義務付けられる。