個人が携行可能で、肩にかけて使用する対空ミサイル。ヘリコプターや輸送機のように低空を飛行する航空機の熱源を追尾する。射程は3~5キロ。米軍はスティンガーを、ロシア軍はSAを装備。スティンガーは、旧ソ連軍侵攻後のアフガニスタンで、アメリカから反政府ゲリラに大量に供与され、ソ連軍のヘリの撃墜に大きな効果を発揮した。また安価なSAは、「貧者の抵抗兵器」として、世界の過激派へ拡散する傾向にある。イラクでは、これによって米軍のヘリが数機撃墜されたほか、民間機に対しても使用された。このことから、民間機を含め、この種のミサイルに対する警戒・防衛システムの開発・装備化が急務とされている。