一定以上の軍法(軍隊の法律)違反の疑いがある軍関係者を裁く法廷。罪名には、一般の刑事裁判におけるもののほか、敵前逃亡、抗命、捕虜虐待等、軍隊独特のものがある。米軍の場合、罪の軽い順から、「略式」「特別(最高刑は禁固1年)」「一般(最高刑は死刑)」の三種類がある。陪審員、判事、検察は軍人で構成される。「特別」「一般」の場合、被告人は弁護人に民間人を選ぶことができる。裁判は、一般の法廷と比べて迅速で、通常は、開始から1~2日で有罪・無罪の判決が出る。有罪となれば、その後、刑罰を決める手続きに移行する。被告人には、上訴が認められる。一般の刑事裁判同様、被告が検察側に協力することで量刑を軽くする司法取引も認められている。自衛隊には、存在しない。