兵器は兵器の射程(飛行距離を含む)とターゲットの種類によって戦略兵器と戦術兵器とに大別できる。戦略兵器は、自国本土ないしは相手国の周辺から相手国の心臓部を打撃でき、しかも相手国の戦略ターゲットを打撃するために開発された攻撃兵器の総称で、核・非核両方のものがある。戦略ターゲットとは、戦争指導組織、生産施設、インフラ網、一般住民、最重要軍事施設(陸海空軍司令部や戦略兵器施設等)を指す。代表的戦略兵器として、大陸間弾道ミサイル(ICBM ; intercontinental ballistic missile)、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM ; submarine launched ballistic missile)、長距離爆撃機、射程600キロ以上の巡航ミサイルを搭載した爆撃機。これに対して、戦場に展開する相手国の部隊・装備・軍事施設を打撃したり、この脅威から自国軍を防護するために開発された兵器が戦術兵器。飛行距離の短い戦闘爆撃機による相手国の工場爆撃は、戦術兵器の戦略的運用。