2012年11月の中国共産党第18回全国代表大会(党大会)以来、習近平党総書記が「中国の夢」を積極的に提唱し、その後この言葉は、習近平のキャッチフレーズとなった。同年11月29日、習近平は「中国の夢とは何か。私は中華民族の偉大な復興の実現こそまさに、中華民族の近代における最も偉大な中国の夢であると考える」と力説した。さらに13年3月17日の全国人民代表大会(全人代)閉幕時に行った演説において、「中国の夢」の実現には「国家の富強、民族の振興、人民の至福を実現しなければならない」と主張し、さらに、13年10月の周辺外交工作座談会では習近平は、「2つの100年」(21年に共産党創立100年、49年に中華人民共和国建国100年)という奮闘目標に向けて、中華民族の偉大な復興の実現を推進すると力説した。具体性は依然として乏しいが、「2つの100年」を通して、アメリカと肩を並べる状態になり、「アメリカ側が中国とともに米中の新たなタイプの大国関係の構築に力を注ぐようになる」(楊潔チ国務委員)状態こそ「中国の夢」と言えるかもしれない。