ミャンマーで2015年7月から8月にかけて起きた洪水。モンスーン期の激しい雨が数週間にわたって続いたことにより、ダムが決壊するなどして河川が氾濫(はんらん)、全国14の地域・州のうち北部と中部の12地域・州が洪水や土砂崩れなどに見舞われた。同国では11月に上下院選挙を予定していたこともあり、テインセイン大統領が被害のひどかった北部ザガイン地域を視察するなど、政府は対応に追われた。国営メディアなどによると、豪雨や洪水による死者は100人を超え、被災者も100万人近くに上った。また豪雨や洪水は同国の米作地帯を直撃。水田48万6000ヘクタール以上が一時水没して、17万4000ヘクタール以上が壊滅状態になったという。国連の世界食糧計画(WFP)などが食糧支援などを実施。日本のNGOも物資配給や医療活動などの救援を続けた。