首都ジャカルタの中心街で2016年1月14日、爆破テロが起きて市民ら4人が死亡、26人が重軽傷を負った。男2人がカフェで爆弾を爆発させて、別の男2人が通行人を銃撃、警官隊と銃撃戦の末、実行犯全員が死亡した。ほかにもスイッチ式爆弾や手投げ弾なども使用された。襲撃されたビルには現地の日本人向けの図書室があり、邦人社会に衝撃が広がった。17年5月24日にも、市内のバスターミナルで2度の自爆テロが起き、警察官3人が死亡、10人が負傷。実行犯2人も死亡した。最初の爆発はバスターミナル付近、2度目は近くのトイレで起き、圧力鍋を改造した爆弾が使われたと見られる。いずれも過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出している。世界最大のイスラム教徒人口を持つインドネシアでは、バリ島で02年に死者200人以上、05年にも容疑者を含む23人が死亡する大規模な爆破テロが相次いだ。また、09年にはジャカルタの高級ホテルで連続爆破テロが起き、死者9人、負傷者50人以上を出している。相次ぐ爆破テロは、イスラム過激派の影響力がインドネシアで強まっていることを示している。