アメリカの財政赤字は、2008年秋のリーマン・ショック後の金融危機対応やアフガニスタン・イラクの戦費拡大、景気後退に伴う税収減もあって09年度に1兆4000億ドルと最悪を記録した。その後12年度まで4年連続で1兆ドル台を超えた。しかし、景気回復による税収増に加え、米軍のイラク撤退とアフガン駐留部隊の縮小に伴う戦費減もあって財政収支の改善が進んでいる。オバマ大統領は13年4月議会に提出した予算教書で、社会保障給付の伸びを抑制するとともに富裕層への増税などにより、10年間で1兆8000億ドルの財政赤字削減を目指す方針を示した。