最高裁判所長官である首席判事(Chief Justice)と8人の陪席判事(Associate Justice)の9人で構成される。判事は大統領が指名し、議会が承認する。弾劾されない限り身分を保障される終身制。連邦最高裁は基本的人権から妊娠中絶の是非に至るまで幅広い問題を違憲・合憲の立場から判断し、特に1950年代から60年代にかけての公民権運動の評価などでアメリカの政治、社会に大きな影響を与えた。レーガン政権以降、共和党政権下では保守派判事の指名が続いたが、クリントン元大統領はリベラル派判事を相次いで指名した。判決は9人の判事の多数決で決まるため、保守派判事が多ければ判決に保守的な傾向が強まり、リベラル派判事が多ければリベラル色の判決が多くなる。ブッシュ政権以降の判事の色分けは、保守派4人、中道派1人、リベラル派4人。オバマ大統領は引退したリベラル派の判事2人の後任にリベラル派を指名したため、色分けは変わっていない。オバマ大統領が女性2人を続けて指名したため、判事9人のうち3人が女性となった。