地域ぐるみで監視して性犯罪常習者から子供を守るという目的で、1996年5月成立した性犯罪者情報公開法。「メーガン法」と表記することも。94年7月ニュージャージー州で性犯罪歴のある犯人に殺された少女ミーガン・カンカ(当時7歳)の名前にちなんで制定された州法がモデル。性犯罪者の住所や犯罪歴などの情報を州当局が住民に公開することを認めている。06年7月には有罪判決を受けた性犯罪者を強制的に登録し、データベース化したうえで国民に公開する「アダム・ウォルシュ児童保護法」が成立した。同法は1981年にフロリダ州で起きた誘拐殺人事件の被害児童の名にちなむ。07年には、性犯罪の重罪化と、性犯罪者を出所後も全地球測位システム(GPS)によって追跡するシステムの導入を可能にする法律がフロリダ州など3州で成立した。フロリダ州で性犯罪前歴者2人に相次いで殺された少女2人の名前から「ジェシカ・ランズフォードとサラ・ランド法(ジェシカ法)」と呼ばれる。カリフォルニア州では2010年9月、未成年を襲った性犯罪者の処罰、隔離、監視を強化する「チェルシー法」が成立した。14歳未満に対する性犯罪者は、初犯でも仮釈放のない終身刑に処されるほか、出所した性的常習犯には、所在確認のGPS装着を終生義務づける。チェルシー法は、10年2月に州南部でジョギング中に性犯罪前歴者に暴行・殺害された高校3年生のチェルシー・キングさん(当時17歳)に由来する。