アメリカ軍には、陸、海、空、海兵隊の各軍で構成する10の統合軍(Unified Combat Command)があり、世界を6地域に分けてそれぞれの担当地域を定められた地域別統合軍と、機能別統合軍に区分けされる。地域別統合軍には、アメリカ本土、カナダ、メキシコを担当する北方軍、南米大陸、中南米、カリブ海を担当する南方軍、中東、南アジアを担当する中央軍、ヨーロッパ全域を担当する欧州軍、太平洋全域、東アジア、大洋州などを担当する太平洋軍の5統合軍があったが、これに加え、ブッシュ大統領(当時)は2007年2月、6つ目の地域別統合軍としてアフリカ軍を創設すると発表した。中央軍、欧州軍、太平洋軍が分割担当してきたアフリカ大陸について、エジプトを除きアフリカ軍に担当を一本化するもので、アフリカ軍は08年9月から実働を開始した。エジプトは引き続き中央軍が担当している。統合軍の再編は、9.11アメリカ同時多発テロを受けて02年に北方軍が創設されて以来のことで、地球規模で進められている米軍再編の一環ともいえる。