コネティカット州ニュータウンの小学校で2012年12月14日、男が校舎内に侵入、持っていた銃を乱射し児童20人と教職員ら6人の計26人を殺害した。オバマ大統領は同日、ホワイトハウスで涙をぬぐいながら読みあげた声明で「このような悲劇を防ぐための意味ある行動をとらねばならない」と述べた。学校内乱射事件としては、1999年4月20日にコロラド州リトルトンのコロンバイン高校で男子生徒2人(犯行後自殺)が教師1人、生徒13人を殺害、2007年4月16日にはバージニア工科大学で韓国系の男子在学生が銃を乱射、学生27人、教師5人の計32人を殺害し自殺した。アメリカのほとんどの大学は、警察などを除いてキャンパスでの銃所持を禁止しているが、この事件をきっかけに大学の教室などへの銃の持ち込みを認める法律を作る動きが、各州で活発化した。コネティカット州の小学校乱射事件を受けて、銃規制に反対する全米ライフル協会(NRA)は「銃を持つ悪い奴を止められるのは、銃を持った良い奴しかいない」としてすべての学校に武装警官を配置するよう提言。実際に事件後、武装警備員の配置や教員の射撃訓練実施など、全米各地で学校の武装化が進んだ。ニューヨーク・タイムズ紙の集計によると、12年コネティカット州の事件後1年間に全米で成立した109本の銃関連州法のうち、39本は規制を強めるもので、70本は学校職員の校内への銃持ち込み許可など規制を緩和するものだった。