2009年4月に行われたオバマ大統領と中国の胡錦濤国家主席(当時)との首脳会談で開催に合意し、同年7月、ワシントンで初会合が開催されて以降、毎年1回ワシントンと北京で交互に開催されている。06年12月以降5回開催された両国の経済問題を討議する戦略経済対話を拡充し、外交・安全保障分野を対象に加えた。オバマ大統領は第1回対話の開会式で演説し「米中で21世紀を形づくる」「米中が責任を共有して世界を主導する」などと述べ、米中が連携して世界規模の課題に取り組む「G2」時代の始まりとも評された。11年5月ワシントンで開催された第3回対話で、両国がアジア太平洋地域の安全保障問題を話し合う戦略安全対話を行うことでも合意した。対話加速の背景には、中国の存在感が増大する中で、冷戦時代の米ソ対立のように、米中が対峙(たいじ)する事態を防ぐ狙いがあるとみられている。戦略対話は年2回定期的に開かれており、13年4月の米中外相会談で米中間の懸案になっているサイバー攻撃問題を協議するため戦略安全対話の枠組みの下に作業部会を設置することになった。13年7月、習近平国家主席が初出席してワシントンで開かれた第5回対話では、サイバー攻撃問題で激しく対立したもの、投資協定の締結に向けて本格交渉に入ることで合意した。