2012年11月6日に投開票が行われた大統領選挙では、民主党現職のオバマ候補が各州に割り当てられた選挙人総数538人のうち332人を獲得、共和党のロムニー候補の206人を大きく上回り、再選を果たした。一般投票の得票はオバマ候補6589万9625票(51.02%)対ロムニー候補6092万8981票(47.18%)と小差だった。オバマ候補の勝因は、(1)民主党の地盤の州で確実に勝利し、オハイオ州などの接戦州で勝利した、(2)女性の支持率でロムニー候補を上回った、(3)マイノリティー(少数派)であるアフリカ系(黒人)、ヒスパニック(中南米系)の間で、大多数の支持を獲得した、など。投票日直前まで接戦が伝えられたが、勝敗を大きく左右する12年10月の雇用統計が市場予測を上回ったことに加え、アメリカ東海岸で大きな被害を出したハリケーン「サンディ」への迅速な対応が、緊急世論調査で78%という高い評価を得たことがオバマにとって追い風となった。両候補は、史上最高額の選挙資金を集め、多額の資金をつぎ込んでお互いを誹謗・中傷するテレビCMを多用するネガティブ・キャンペーンを繰り広げ、史上最悪の泥仕合と評された。