世界の自動車産業の中心として繁栄したミシガン州デトロイト市が財政破綻し2013年7月18日、アメリカ連邦破産法9章に基づく更生手続きを申請した。負債総額は180億ドルを超え、アメリカの自治体では史上最大規模。自動車産業の衰退で人口が流出し、税収が落ち込んで財政難に陥った結果、治安悪化を招き、さらなる人口減少を呼ぶという悪循環が背景にある。1950年に185万人だった人口は、2012年には68万人に減少した。ミシガン州知事は13年3月、デトロイト市の財政悪化に伴い財政非常事態を宣言し、知事に任命された財務管理官が破綻回避に向けて公務員組合ら債権者側と交渉を続けてきたが、交渉は決裂し、6月には一部債務の返済が不履行となった。連邦破産裁判所は12月3日、破産法の適用を認める決定を下し、裁判所による監督下でデトロイト市の財政再建が進められている。