アメリカ合衆国各州の治安維持を主な任務とする軍事組織で、陸軍州兵と空軍州兵とがある。イギリス植民地時代の民兵まで歴史はさかのぼる。1916年国家防衛法で州兵の名称が公式に使用された。陸軍組織だったが、1947年国家安全保障法による空軍設立に伴い空軍州兵が設立された。平時は、州知事の指揮のもと州内で起きた暴動の鎮圧や災害救援などを行う。ロサンゼルス暴動やハリケーン・カトリーナ災害救援などに出動している。州兵は、軍隊として最高司令官の州知事の命令に服するが、同時に連邦の予備兵力でもあり、連邦議会が非常事態を議決した場合には、正規軍に編入されて大統領の指揮に従う。湾岸戦争、アフガニスタン侵攻、イラク戦争などにも参加している。現有兵力は、陸軍州兵約35万8000人、空軍州兵約10万6000人。