2012年9月8~9日にロシアで初めて開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議の通称。06年のハノイAPECサミットでプーチン大統領から開催提案がなされ、加盟国により了承された。ロシアはこの会議をアジア重視政策の象徴的行事と位置づけ、会場となるルースキー島への連絡橋(3100メートルの斜張橋、12年7月開通式。日本企業も多数建設に携わった)に代表される開催都市ウラジオストクの開発・都市基盤整備を進めた(その一方で、突貫工事の欠陥や公共事業に係る汚職も多数指摘された)。日本の野田佳彦首相、中国の胡錦濤国家主席、韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領など主要加盟国の首脳が参集するなか、アメリカからは大統領ではなくクリントン国務長官が出席。首脳会議に連動して閣僚会議(5~6日)も開催された。会議の成果としてAPEC首脳宣言「成長のための統合、繁栄のための革新」を採択、環境物品リスト(54品目)など加盟国間の貿易自由化に向けた措置が合意された。