2016年5月6日、ロシア南部ソチを訪れた安倍晋三首相がプーチン大統領に対して示した包括的経済協力提案。(1)健康長寿の伸長、(2)快適・清潔で住みやすく、活動しやすい都市作り、(3)中小企業交流・協力の抜本的拡大、(4)エネルギー、(5)ロシアの産業多様化・生産性向上、(6)極東の産業振興・輸出基地化、(7)先端技術協力、(8)人的交流の抜本的拡大、からなる。世界的にも日本が先端的な技術を持つ分野(医療・産業技術の提供など)、日本が先行して課題解決に取り組み、ロシアも後続する必要に迫られている分野(社会インフラ整備、産業構造改革など)、日ロ双方の利害が一致した分野(極東地域でのエネルギー採掘・開発など)によって構成されている。これらの提案は、ロシア側から高い評価を受け、同年12月のプーチン訪日を含め、その後の首脳レベル以下の日ロ交渉の中で引き続き協議、具体化が進められている。17年初頭段階では、医療およびエネルギー分野で作業計画が具体化される方向となっている。