ルーマニア、ブルガリアの2国は、2004年の中・東欧、地中海諸国10カ国のEU(欧州連合)加盟の際には、31項目にわたる政治・経済・法(アキ・コミュノテール Acquis communautaire)の基準(コペンハーゲン・クライテリア)を満たすことができなかった。しかし、06年の半ばにはブルガリアは次々と基準を達成し、07年1月1日、他の中・東欧諸国に2年半遅れて、EUに加盟した。汚職や経済状況の問題点などは最後まで残され、加盟後もとくに汚職問題解決の努力や、民族問題の解決などが残されている。ただし、ルーマニア、ブルガリアは、安全保障面ではヨーロッパの最南端でトルコ、黒海沿岸、中央アジアに隣接していることもあり、中東やテロに対する軍事的前線として、安全保障上、期待されている。