コソボ紛争後、1996年6月にG8(主要先進国首脳会議)が中心となって締結された協定。オーストリアのブゼク元副首相を長として発足、EU(欧州連合)が積極的に関与し、南東欧への民主主義や人権、市場化の導入と経済支援を目的としている。これを基礎に、バルカンもCEFTA(中欧自由貿易協定)に加盟することにより自由貿易協定を推進している。EU側も「西バルカンの安定はヨーロッパの安定」と位置付け、2012年ごろを目標とした南東欧への拡大の礎(いしずえ)にしようとしている。04年のスペイン・マドリードのテロにボスニアのテロ組織が関与していたとされる問題もあり、バルカンの安定と発展は緊急の課題となっている。