ラトビアで2009年2月、経済危機をめぐる内政混乱の責任を取って、ゴドマニス内閣が総辞職したこと。連立与党を構成する国民党と「緑と農民連合」が2月20日、ゴドマニス首相に辞任するよう要求したもので、首相はこれを受け入れて同日辞任した。ザトレルス大統領は同26日、ドンブロウスキス欧州議会議員(「新時代」党)を首相候補に指名。議会は3月12日、臨時国会でドンブロウスキス首相を承認し、新内閣が誕生した。
ラトビアは04年に欧州連合(EU)に加盟してから07年までの3年間、毎年10%以上の経済成長を続け、アパートや高級車などの消費ブームが起きていた。その大部分が外貨建ての借金によるものだったため、対外債務が急増。08年秋以降の金融危機で外国銀行が資金引き揚げに動いたとたん、返済が行き詰まった。国際通貨基金(IMF)とEUから14億ユーロ(約1890億円)の融資を受け、かろうじて危機を脱した状況にある。