スロベニアのパホル首相の不信任案可決を受けて2011年12月4日に行われた総選挙(下院、定数90)。開票の結果、首都リュブリャナのヤンコビッチ市長が結成した中道左派の新党「積極的なスロベニア」が26議席を獲得して第1党になった。パホルの率いる中道右派の与党・スロベニア民主党は改選前の約3分の1の10議席に激減し、3年ぶりに政権交代が決まった。この結果を受け、ヤンコビッチが首相に指名された。だが、下院は12年1月11日、ヤンコビッチの首相指名を否決した。このためスロベニア民主党の主導で5党からなる中道右派連立政権の樹立で合意。下院は同月28日、民主党のヤンシャ元首相を新首相に選出した。
ユーロ圏のスロベニアは、ヨーロッパ債務危機の影響を受けて財政赤字が拡大したうえ、経済が悪化し信用低下を招いた。パホル前首相は財政赤字削減のため年金改革を提案したが、首相不信任案が11年9月に可決され、総選挙が前倒しして行われた。