セルビアと、1990年以降同国から独立を宣言していたコソボが関係改善に取り組むことで合意したこと。コソボはセルビア共和国の自治州で、アルバニア系住民が多く居住していたが、1990年代初めの旧ユーゴスラビア連邦崩壊後、アルバニア系住民とセルビア人の対立が激化、紛争にまで発展した。セルビアにとって、コソボとの関係改善は欧州連合(EU)加盟交渉開始の条件となっている。セルビアとコソボは、EUのアシュトン外交安全保障上級代表(外相)の仲介で首相同士が交渉を重ねてきた。セルビアは、コソボとの関係打開に誠意を示すことでEU加盟交渉を前進させたい考えだが、今後どのように関係を築いていくかなどについては具体的な見通しが立っていない。