2014年2月、EU(欧州連合)との連合協定調印凍結に抗議する反大統領派のデモがきっかけで親ロシア派のビクトル・ヤヌコビッチ政権が崩壊、ロシアとの紛争に発展した事件。政権崩壊後、親欧米派のアルセニー・ヤツェニュク暫定政権が誕生。これに対し、ロシアのウラジミール・プーチン政権は「憲法違反だ」として認めず、ロシア系住民の保護を名目にクリミア半島へ事実上の軍事介入を実施。親ロ派住民に「クリミア共和国」の独立を宣言させたうえで、一方的にロシア領に編入した。米欧諸国は国際法違反として一斉に抗議。ロシアをG8(主要国首脳会議)から切り離したうえ、経済制裁を科した。一方、ウクライナ東部の親ロ派住民は地方議会などを占拠してウクライナ軍との内戦状態に突入。その後、EU、ロシア、ウクライナなどが協議し、停戦協定を結んだが、米ロの「新冷戦」状態が続いている。