EU(欧州連合)圏内南端に当たるギリシャ、イタリア、ハンガリーに大量の難民が殺到したことを受け、EUがこの3国に滞在する難民16万人をその他の加盟国に割り当てた計画。これらの国々は、難民にとってEUの玄関口に当たるが、現行の難民受け入れ指針「ダブリン規則」では、難民が最初に到着した加盟国に難民申請登録義務があるとしているため、玄関口となった国々は対応不能に陥った。そこで規則の例外を認め、16万人を各国の人口、国内総生産(GDP)、失業率などに即して割り当てた。最初の4万人は、15年9月14日に合意。中・東欧諸国の反対が強かった残りの12万人も、同22日に多数決で合意を見た。しかし、ハンガリーはこの提案を拒否したため、難民はイタリア、ギリシャから各国に移送された。