2016年10月2日、欧州連合(EU)の加盟国間で移民受け入れ人数を配分する政策を巡って、ハンガリーで行われた国民投票。15年9月、EUは中東などからヨーロッパに押し寄せる難民を移民として受け入れるため、加盟国間で人数をクオータ制(割当制)で配分することを決め、各国に通知した。ヨーロッパ域内の移民16万人中、ハンガリーに1294人を割り当てる案に対し、野党の民主連合などが国民投票により受け入れるかどうかを決めるよう提案した。投票の結果、反対票が98%近くを占めたが投票率は43%で、投票が有効となる50%に届かず、無効となった。この結果を受けてオルバン(オルバーン)・ビクトル(ハンガリーは姓・名の順)首相は勝利宣言し、EU指導者らに対し、投票結果に関心を払うよう求めた。一方、棄権を呼びかけていた野党側は「低投票率は大方の国民が政府を支持していないことを示している」と述べた。