2016年12月11日、ルーマニアの上院(定数136)と下院(同330)で行われた総選挙。開票の結果、政権腐敗への批判を受け、15年11月に政権を手放した中道左派の「社会民主党(PSD)」が圧勝、同党を中心にした連立政権が誕生し、ミハイ・トゥドセが首相に就任した。大統領は14年11月の選挙で当選した中道右派「国民自由党(PNL)」党首のクラウス・ヨハニスで、この結果、大統領と政府の間でねじれ現象が生じた。ルーマニアでは15年、多数の犠牲者を出したナイトクラブの火災をきっかけに、社民党政権の腐敗に抗議する大規模デモが発生。同年11月に汚職・脱税疑惑で起訴されていたビクトル・ポンタ前首相が辞任し、国民自由党が支持するダチアン・チョロシュ内閣が発足していたものの、およそ1年で社民党が政権に復帰した。