2016年9月11日にクロアチアで行われた総選挙(1院制、定数151)。即日開票の結果、中道右派の最大与党「クロアチア民主同盟(HDZ)」が61議席を獲得して勝利、中道左派の「社会民主党(SDP)」中心の野党連合は54議席にとどまった。しかし、与党は過半数を取れず、党首アンドレイ・プレンコビッチを首相とする新内閣は、SDPに次ぐ第3党の「独立候補者リスト(MOST)」との連立政権となった。しかし、17年4月、同国最大の食品小売企業アグロコルの経営危機を巡り、与党内の対立が表面化、MOSTは政権を離脱している。クロアチアでは、15年の議会選挙後、HDZを中心とする連立内閣が発足。首相には経済界出身のティホミル・オレシュコビッチが就任したが、政権内の対立で内閣不信任案が可決され、16年7月に議会が解散を決めていた。同国は、13年の欧州連合(EU)加盟後も経済成長が低迷。15年以降回復の兆しは見えるもののGDPは伸び悩み、失業率も高く経済の活性化が課題となっている。