マケドニアで2016年12月11日に行われた総選挙(1院制、定数120)。開票の結果、中道右派の与党「マケドニア民主党連合(VMRO-DPMNE)」が中道左派の「社会民主同盟連合(SDSM)」に勝利したが、過半数を獲得できなかった。当初、民主党連合とアルバニア系の「民主統合連合(DUI)」との間で連立協議が行われたが、アルバニア語を第2公用語とする法案で折り合わず決裂した。このため第2党SDSMのゾラン・ザーエフ党首に組閣権限が与えられた。その後、SDSMはアルバニア語の第2公用語化を受け入れたが、それに反発するデモが発生。一時ギョルギェ・イバノフ大統領が連立政権の承認を拒否していた。だが、17年5月31日、議会がSDSMとDUIの連立政権を僅差で可決、新政権の誕生が決まった。ザーエフ新首相は新政権発足を受け、欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)への早期加盟に向け、経済改革を優先する姿勢を示した。