2006年9月のスウェーデン総選挙の結果、小差ながら勝利を収めた中道右派4党による連合政権。政権交代は12年ぶり。中道右派連合には穏健党を中心に、中央党、自由党、キリスト教民主党が加わる。首相は当時、41歳と若い穏健党のラインフェルト党首である。「小さな政府」を掲げ、減税や高福祉政策の一部修正を主張、社会民主党中心のパーション前政権との差異を強調した。他方、ユーロ不参加という点は、前政権の政策を踏襲した。08年の金融危機に適切に対処したことが評価され、10年9月の総選挙でも勝利をおさめ続投を宣言した。しかし、過半数には3議席足りず、政権は不安定化した。キャスティングボートを握るべく、躍進したのは移民排斥を主張する右翼政党スウェーデン民主党である。この背景には移民の増加による治安の悪化や、移民に対する福祉コストの増大への不満がある。