北大西洋条約機構(NATO)結成60周年を記念して2009年4月にドイツとフランスの共同開催で行われた。独仏融和の象徴として、議場は長く係争の地であった国境の町、フランスのストラスブールとドイツのケールで行われた。会議ではNATO軍事機構から脱退していたフランスの完全復帰、アルバニアとクロアチアの新規加盟が歓迎された。また「同盟の安全保障宣言」が採択され、今日の脅威と予想される明日の危険に対応すべく、同盟の新「戦略概念」の策定に着手すること、そしてそれを次回首脳会談(ポルトガル開催)で採択することが決定された。重点的に討議されたのは、懸案のロシアとの関係と、NATOの優先項目とされるアフガニスタン問題であった。後者に関しては「アフガニスタンに関する首脳宣言」が採択され、(1)長期関与、(2)アフガニスタン自身による指導、(3)民軍包括的アプローチ、(4)パキスタン等地域の関与、という4原則が再確認された。