2012年5月に開催された北大西洋条約機構(NATO)加盟国の首脳会議。同会議は、アフガニスタンについて、現在の国際治安支援部隊(ISAF)の戦闘任務を14年に完了することを表明した。10年のリスボン首脳会議で示されたアフガニスタンからの撤退ロードマップでは、アフガニスタンの治安権限は11年に始まり、14年末までに、アフガニスタンの治安部隊に移譲されることになっていたが、「権限移譲はISAF部隊の撤退と同じではない」としていた。しかし、その後、参加各国の撤退気運の高まりを背景に、シカゴ会議で採択された「アフガニスタンに関するサミット宣言」では、ISAFは「漸次、状況に応じて戦力を縮小し、2014年末までにその任務を完了する」とした。14年以降は、NATOは新しい、訓練、助言、支援任務に従事する。財政支援も24年まで継続する、とされた。また、弾道ミサイル防衛に関しては、やはりリスボン首脳会議で決定した戦域ミサイル防衛配備計画の初期稼働が達成されたとし、作業の順調さが確認されている。このほか会議では、戦術核の削減を焦点とした「抑止・防衛態勢の見直し」の成果と、防衛力の整備方針を決めた「防衛力に関するサミット宣言:NATO戦力2020に向けて」が発表されている。