5年間の任期満了に伴う国民議会(下院)議員選挙が、大統領選挙終了後の2012年6月10日(第1回)と17日(第2回)に577の総議席をめぐって実施され、フランソワ・オランド新大統領の与党である社会党(PS)が2回の投票とも最大の得票率を記録し、大統領選挙に続いて勝利を収めた。獲得議席数はPSの280議席に対してサルコジ前大統領の結成した国民運動連合(UMP)は194議席にとどまった。結局、PSを中心とする左派が341議席を占めたのに対し、UMPを中心とする右派は合計227の議席を獲得したことでオランド新政権は左派勢力の優勢な議会を背景に安定した政局運営に乗り出すこととなった。左派が勝利を収めた最大の要因は、大統領選挙で争われた構図と同じように、サルコジ政権の経済政策や景気対策に対する国民の不満と不信の高まりに求められる。