中東やアフリカから難民や移民としてフランスに到着した人々を収容する場所として、1990年代後半からフランス北部の港町カレーに設置された難民キャンプ。カレーは英仏両国をユーロトンネル(Eurotunnel)で結ぶ港町で、15年からイギリスへの渡航を希望する難民の収容人数が急増。フランス政府が収容場所を1カ所に集約したため、8000人を超える難民が劣悪な環境の下で生活を強いられた。治安も悪化したことから「ジャングル(jungle)」と呼ばれるようになり、地元住民との関係も悪化していった。このため政府はキャンプを撤去し、フランス各地に難民を分散することを決定したが、フランスを単なる通過国と見なす難民がこれに反発し、暴動騒ぎが勃発。また、移転先となる地域でも、難民受け入れ反対デモが頻発する事態となった。