イラク帰還兵で構成される団体「ベテランズ・フォー・コモンセンス」などが、2007年7月、帰還負傷兵のケア体制が不十分として、米復員軍人省などを相手に集団訴訟を起こした。テロとの戦いにおいて、アメリカによるイラク、アフガニスタンへの兵士派遣数は延べ150万人を超えているといわれている。そのなかには、身体への障害に加え、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの精神的症状を訴える者も出ている。そうした帰還兵の負傷認定の遅れや基準づくりの難しさが問題となっている。また、病院施設、医療水準の早期改善の必要性とともに、訴訟による補償問題も生じている。