預言者ムハンマドの生きた時代のウンマ(イスラム共同体)を再興し、イスラム教徒が従うべき信条・道徳・勤行などを示したイスラム法(シャリーア)の厳格な実践を通してイスラム社会を正していこうとする思想、政治運動である。イスラム復興主義もしくはイスラム主義とも称される。この考えによって建国された国家には、18世紀にワッハーブ主義を旗印にサウド家が興したサウジアラビアや、1979年にホメイニ師(89年6月死亡)に指導されたイラン革命によって生まれたイラン・イスラム共和国がある。このようなイスラム国家の実現方法は、政治運動に訴えるものとテロを含む非合法活動も辞さないものとがある。非合法活動を行う組織は、一般的にはイスラム過激派として区別して表現している。