2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロの主犯イスラム過激派グループ(スンニー〔スンニ〕派ムスリム)。サウジアラビアの富豪ラディン家の息子ウサマ・ビンラディンが指導者で、1980年代後半、アフガニスタン解放を目的に同地に設立。その後、湾岸戦争でアメリカ軍がイスラムの二大聖地メッカ、マディーナを領有するサウジに駐留する中で、同組織はイスラム聖地の異教徒からの解放を目的とした。98年2月エジプト、パキスタン、バングラデシュのイスラム過激派グループと「ユダヤ人と十字軍に対する聖戦のための世界イスラム戦線」を結成し、アメリカとの聖戦(ジハード)を唱え、テロ攻撃を行っている。これに対しアメリカのアフガン戦争などでの反テロ作戦により、その組織は弱体化した。しかし同組織は、インターネットで募集、訓練などを行うサイトを開設し、次世代のテロリストを育成し活動を続け、反米、反イスラエルの武装闘争を呼びかけている。