1981年5月、イラン・イラク戦争を機に、クウェート、サウジアラビア、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦、オマーンが設立した機関。本部をサウジの首都リヤドに置き、経済、情報、社会などの分野での協力や、軍備の統一の促進を図ることを目的としている。GCC共同軍「半島の盾」(85年10月設立)は、集団安全保障体制の整備であり、一方経済では、関税を統一、2010年までの単一通貨導入を目指している。また、GCC・EU(欧州連合)間、GCC・中国間で自由貿易協定(FTA)が交渉されている。なお、08年の世界金融危機によってGCC各国とも株、不動産分野で被害を受けたが、同年12月の首脳会議ではオマーンを除き通貨統合に向けての目標を堅持することで合意した。一方、09年5月GCC中央銀行の本部設置がリヤドに決定されたことで、アラブ首長国連邦(UAE)が反発し、通貨統合への不参加を表明した。これにより、12月のGCC首脳会議ではオマーン、UAEを除く4カ国で通貨統合協定が調印された。