イランで2011年9月から稼働した原子力発電所。ブシェール原子力発電所は1975年から建設が開始されたが、79年のイラン革命で建設が中断した。92年からロシアの協力で建設が再開された。核燃料は、2007年12月に約82トンが輸送され、11年4月にロシアから第2陣の燃料30トンが運ばれた。原子炉は9月12日に稼働した。11年12月時点では出力が50%と報道されている。12年にはフル稼働になる計画。周辺住民らが、原子炉の稼働に反対するデモを行ったと報道されている。イランは原子力の平和利用を行うと主張しているが、国際社会は核兵器の製造をめざしているとの疑惑を持っている。イランはまだ、国際原子力機関(IAEA)などを通して、その疑惑を解消していない。しかし、ブシェールでは平和的利用が開始されたことになる。アメリカは、同発電所の稼働については問題視していない。湾岸諸国は、原子力発電所が稼働した場合の事故により汚染被害を受けることの方を懸念しているとの報道もある。