エジプトでムバラク体制崩壊後に成立した暫定的な憲法を承認した国民投票。2012年1月に成立した新議会が作成する予定の新憲法が発効するまで有効な憲法。ムバラク前大統領追放後の11年2月8日に憲法改正委員会が発足し、15日から改定作業を開始した。3月初旬、軍最高評議会は3月19日に憲法改正の国民投票を行うと発表した。憲法211条の中の9条について、大統領の任期4年、3選禁止などの変更がなされた。街頭デモを主導した若者勢力は、憲法改正ではなく新憲法を求めて国民投票に反対したが、ムスリム同胞団は賛成した。3月19日に国民投票が実施され、投票率41%で投票者の77%が改正案を支持した。軍最高評議会は、3月30日に国民投票の結果を受けて、憲法令を発布した。